会長挨拶

令和6 年6 月19 日に開催された定例社員総会において阿倍野区医師会長に選任頂いた武 田正と申します。
日本医師会は今年7 月3 日(僭越ながら私の誕生日)から発行された新千円札の顔になっ た北里柴三郎先生が初代会長として大正12 年(1 923 年)に発足されました(日本医師会ホ ームページでは1916 年設立)。北里先生は明治22 年(1989 年)に破傷風菌の純粋培蓑、 毒素に対する抗体を発見し血清療法を確立された。1893 年には日本最初の結核専門病院を 開設、1894 年香港にペストの原因調査に行かれ、それまで原因が特定できていなかったペ スト菌を短期間で発見されました。多くの業績を上げられ、人類の生命・健康に多大な貢献 をされました。1901 年第一回ノーベル生理学・医学賞にジフテリアの血清療法でノミネー トされながら、なぜかドイツ人の共同研究者ベーリングが受貫したそうです。初代ノーベル 賞は日本人が受貸するはずだったのに、なぜか欧米人に渡りました。北里先生は大学時代に 生涯予防医学に尽くすことを決心されたそうです。日本医師会開設当時から活動目的(医道 の高揚、医学教育の向上、医学と関連科学との総合進歩、生涯教育)は変わらず現代に至っ ています。阿倍野区医師会ではその精神を受け継ぎながら地域の皆様の保健・診療に少しで もお役に立てるように地域に根差した医療を今まで同様に心がけていく所存です。自治体 とも連携して区民の皆様への保健活動、学校医、福祉活動にも広く参加させていただいてい ます。「高齢者の尊厳の保持と自立生活の支援の目的に可能な限り住み慣れた地域で自分ら しい暮らしを人生の最後まで続けることができるよう、地域の包括的な支援・サービス提供 体制」(地域包括ケアシステム)の構築にも阿倍野区医師会は自治体や関連する多職種の 方々と連携して努力しています。地域包括ケアにはいつでも提供できる在宅医療が必要で あり、区医師会所属の医院・病院・ケアステーション・訪問看護ステーション等が連携して 担当できる体制を整えています。医師会の精神および活動をご理解いただき、皆様に信頼頂 けるよう努力を続けていきます。健康についてお悩みのある方、物忘れが気になる方、在宅医療をご希望の方など、気軽にお近くの医師会所属の医院・病院にご相談いただければ幸いです。

お知らせ